40歳代に突入すると、健康というのを気にしはじめるもの。
先日、健康診断を受けてきたのですが、今回、はじめて脳ドックなるものを受診してきました。
幸いにして何か自覚症状があったというわけではなかったのですが、前から興味があったのと、脳に関する病気は症状が現れてからだと遅いという印象を持っていて一回ちゃんと検査してもらおうと思ったのが、今回受診した動機です。
脳ドックとは
脳ドックとは、
「脳出血や脳梗塞などの脳内で起こる疾患を早期に発見し、早い段階で治療につなげるためのものです。」
とのこと。
そのために、病院では以下の検査をしてきました。当日は一般の健康診断もあったので、それも含めて朝一にはじまり昼過ぎまでかかりました。
- 認知機能検査
- 頭部MRI(磁気共鳴断層撮影)
- 頭部MRA
- 頚動脈超音波検査(頚動脈エコー)
- 診察
なお、受診する病院により検査項目や内容は異なると思いますので、以下は参考程度に。
認知機能検査
担当の人との1対1での問診形式で、認知症の可能性がないかをチェックすることです。
長谷川式という検査方式でチェックしてきました。
時間、場所、状況などがわかっているか、記憶がちゃんとできているか、相手の人の動作を真似したり、指示に従って動作できるかといったことを確認するそうです。
こんな質問のやり取りがなされます。
- 年齢、今日の日付、今いる場所を回答する
- 3つの言葉を覚えて、他の質問を何問かこなしたあとで、その言葉を復唱する
- 100から7を引いていく。93, 86, 79, 72…
- 5つの物(時計、鍵やペンなど)を見せられて、そのうち1つ隠されたものを答える
- 相手が言った3~4つの数字を逆から言う
- 知っている野菜の名前をできるだけ言う
- 相手の動作を真似る などなど
いざやってみると、緊張のせいか、意外と答えにつまったりしてしまいました。どう判断されるか怖いこともあり、集中しづらかったです。でも、結果としては問題なしという判定で一安心でした。
頚動脈超音波検査
首元を中心に、超音波検査をしました。
今回は「脳」に関する検査のはずなのに、なぜ首元を検査するのだろうと疑問に思いました。
後でお医者さんに伺ったところ、チェックしたのは頸動脈で、これは脳に血液を送り込む大切な血管であり、そこにつまりなどの異常がないかを調べることで、脳に問題が起きないかを確認していたとのこと。
言われてみれば「なるほど」という感じですね。
MRI検査/MRA検査
よくテレビとかでみる筒状の装置に、身体を突っ込んで、体を輪切りに撮影するというやつです。
1回の検査で MRI と MRA の両方の検査をしたのですが、両者の違いは何でしょうか?
MRI は体の断層(輪切り)画像を撮影して腫瘍などがないかをチェックするもの。一方、MRA は血管だけを撮影して脳動脈瘤や血管異常をチェックするものだそうです。
20分程度、頭部が固定された状態で、MRI装置に突っ込まれて検査します。
そのため閉所恐怖症などがないか、最初に質問されたりします。
私が検査をした病院では、メガネ型のグラスディスプレイをかけてもらって、砂浜とか森林などの静止画のスライドショーが表示されたり、さらにヘッドフォンも装着してそこからヒーリング音楽を流してくれていました。
しかしながら、検査中は装置音がうるさすぎて、まったく音楽がほとんど聞こえず(笑)
なぜ、装置音がとてもうるさいのかというと、MRI撮影はスピーカーと同じ原理で、磁石に生じた振動エネルギーが伝搬するからとのこと(参考:キヤノンメディカルシステムズのHP)
過去に手術等で金属プレートが埋め込まれたりしていると検査できない場合がある
今回、MRI検査をしたのが初めてだったので知らなかったのですが、体に金属プレートが埋め込まれていると検査してもらえない可能性があるとのことです。歯のインプラントをしている場合も同様だそうです。
私は、過去に顎の骨折修復手術でプレートを埋め込んでいて、当日相談しました。
幸いにして、プレートがチタン製であったことと、プレートの位置が画像撮影の邪魔にはならなさそうということで検査することができました。
金属の存在が干渉して画像撮影が鮮明にできないことがあるだけではなく、強い磁力をかけることで体に埋め込まれた金属が熱をもってしまう可能性があることが、金属お断りの理由とのことです。
診察で結果を伝えられる
なんだかんだで1時間ぐらいでいろいろな検査をしてもらい、後日、脳外科の先生から診断結果を説明してもらいました。
また、自分の撮影データをCDしたものをもらえます。もし、何らかの要因でほかの病院にかかった際に、このCDを渡してもらうことを念頭においてのこととのこと。
診察の際は、こんなMRI 画像を見せてもらったり、
MRA 画像も見せてもらったりして、診断結果を伝えてくれました。
これらの画像を見せていただいても、素人には良いのか悪いのかわかりませんが、まあきれいな脳にみえます(笑)
お医者さんからも脳については特に問題なしと言われ、安心しました。
ただ、一点だけ、首元から肩にかかる部分に通っている頸動脈に若干の肥大がみられるが、何らかの病的な異変とは言えないとのこと。まあ、注意するに越したことはないということでしょうか。
今後については、まだ若いし(40代前半ですけど)、こうした脳の検査は7~8年後ぐらいでよさそうとのこと。もちろん、一般論としてですので、数年後には状況が変わるかもしれません。
ただ、今回の検査結果からすると、脳に関しては、そういう頻度の検査でよいのだと知ることができたのも収穫でした。
結果が送付されて…
後日、検査結果が郵送されました。
おおむね、診察時に言われた内容でしたが、書面であらためて書かれると気が引き締まる思いもします。
脳ドックの料金は、私が検査した病院では 26,750 円でした。ネットでみると 2 万円台が一般的とあったので、おおむね標準的な検査内容だったのだと思います。
決してお安い料金ではないので、頻繁に検査しようという気にはなかなかなれませんが、数年に一度はやってもよいのかなと思いました。
おわり。