Fitbit Ionic が搭載している機能に着目して、実使用を通じての私的レビューです。
前回はこちら。
心拍センサーは実用に耐えうる精度
よくある疑問として、そもそもウォッチ型の心拍センサーの精度はあるのか?という疑問があります。ネットを眺めていると精度が高いと書いてあったり、はたまた低いと書いてあったりと。どっちやねんというのが正直なところです。
ただ、はっきりしているのは、Fitbit もそうですが、活動量計やスマートウォッチで心拍が計測できるものは 医療機器ではないということ。医療機器で求められるレベルの正確性はそもそも求めてはいけないという点だけは間違いないのかなと。
個人的な感覚としては、手で脈拍を測るのを自動でやってくれているようなものだと認識しています。不整脈がない限りは、心拍と脈拍と同義語として扱ってよいとも聞いたことがありますので、手で測るよりは機械的な計測をしてくれる分、断然正確に測ってくれる。
つまり医療機器レベルには至らないけど実用には十分耐えうる精度だと認識してよさそうです。少なくとも、私のような週に数回程度ランニングをする程度の人間にとっては。
Fitbit は 活動量計メーカーとしては老舗なので、自分はそのブランド力を信用して使っていますw
睡眠計測は睡眠に悩むなら使うべき
Fitbit Ionic を買った当初は睡眠時もちゃんと Ionic を身に着けて使っていました。だが、今は使っていません。本体が軽くて薄いこともあり、つけていることを意識することはありませんので寝るときに邪魔にはなりません。ただ、私の場合は、電池の持ちを少しでも長くしたいという動機の方が大きくて、今は寝るときは Ionic を外してしまっています。
でも、睡眠の質を高めたいなと思ったら、まずは自分の睡眠傾向を知る必要があると思っていて、そういうときに活躍してくれます。
Ionic は、睡眠時間のみならず、寝ている間の睡眠状態、レム睡眠やノンレム睡眠かをも記録してくれます。
快適な目覚めをするためには、ただ長時間寝ていればよいというわけではなく、起きるタイミングも重要ですので、自分の睡眠傾向を把握したうえで睡眠計画を立てる際の大きな助けになるのは間違いないでしょう。
運動の自動記録(SmartTrack 機能)は便利
Fitbit Ionic には、SmartTrack 機能と呼んでいる、特定の運動を一定時間続ていると、その運動をしたとして自動で記録してくれる機能があります。
記録してくれる運動はいわゆる有酸素運動で、Ionic では
- ウォーキング
- ランニング
- サイクリング
- クロストレーナー
- 水泳
などです。運動を認識させるための時間は自分で指定できます。デフォルトは15分です。
この機能はありがたいです。日常生活でもちょっと歩くと15分くらいは歩くことがありますが、それを自動でウォーキングエクササイズとして記録してくれるので、あとで見たときに「ちゃんと運動したな」と思わせてくれますw
これ、ダイエットとかをするうえでモチベーションを保つためには重要だと思います。ただの歩数として記録されるよりも、運動をしたとして記録されたほうが、やった感、達成感を日々実感できると思います。
こうしうたちょっとしたことが、習慣を長続きさせるための一要素だと思うからです。
なお、ジムにいくと、トレッドミル(ランニングマシン)でショーキングやランニングをしたり、サイクリングマシンをこぐことがあると思いますが、そのときでもちゃんと運動を認識して記録してくれます。なので安心です。
GPS 内蔵はうれしい。スマホがなくてもランニングのときのペースや速度も記録できる。
Fitbit Ionic は GPS が内蔵されています。
GPS を有効にするには、Ionic にインストール済みのエクササイズアプリを起動する必要があります。GPS を使ってウォーキング、ランニングやサイクリングをすると、たどったルートを記録してくれるので、それによって距離やペースを正確に計測することができます。
なお、Charge2 等の Charge シリーズ や Versa は GPS を内蔵していません。これらはスマホに内蔵されている GPS を使うことができ、これによってルートのトラッキングができます。が、私の場合、時々スマホと Charge2 との接続が切れて、ルートトラッキングが変になってしまうのでした。 いつもスマホとBluetooth イヤホンをつないで音楽やオーディオブックを聞いているのですが、それがいけなかったのかもしれません。
Ionic 内蔵の GPS は精度はまあまあだと思います。自分は会社からの帰宅時に時々走っているのですが、いつも同じコースを走ります。これを GPS で計測すると、毎回 10.2Km~10.3Km くらいの距離計測となるので、最大で 100m 近い誤差。これをどう判断するかは難しいところですが、自分は許容範囲だと思います。
4GBのストレージ内蔵で音楽が聞けるけど、使いにくいかな
Ionic には4GB(ギガバイト)のストレージが搭載されていて、そこに mp3 等の音楽ファイルを置いておいて、Ionic 内蔵の Bluetooth と手持ちのイヤホンをペアリングをしておけば、音楽を聴くことができます。
が、音楽ファイルを Ionic に転送するためには、Windows PC か Macintosh が必要なのです。せめて、スマホから転送できるとまだよかったのですが、それはできません。
自分はオーディオブックとか音楽ストリーミングサービスを使っていることもあり、残念ながら自分の需要は満たせず。ということで、Ionic 経由で音楽を聴いていません。
NFC を搭載。でも日本では AppleWatch みたいなキャッシュレス決済はできません。
Ionic には NFC が搭載されていて、アメリカを中心に Fitbit PAY というキャッシュレス決済サービスを展開しています。日本でもやらないかと実は秘かに期待していました。これができれば、自分の中では AppleWatch を抜いて最強デバイスに君臨するはずだったのですが。
が、日本ではサービスは実現しないでしょう。その理由の一つは、日本での電子マネーに対応した NFC の規格にそもそも Ionic が対応していないこと。つまり、Edy や iD などの Felica 系の電子マネーは技術的に使えないのです。これを知ったのは、Ionic を買った後でしたw
Fitbit の前には、ソニーの WenaWrist を使っていたのですが、これを買った最大の目的が電子マネー機能だったのですよね。Fitbit Ionic でも電子マネーが使えるようになれば素敵と思ったのですがね。いや、残念。ちなみに、Garmin はローソンで使えますよね。
最近日本でも本格化したきたQRコード決済に使えたら面白うそうだけどな。NFCとは無関係ですけどw
バイブレーションを内蔵。バイブによるアラームは案外使える。
Fitbit Ionic にはバイブレーションが内蔵しています。一方でスピーカーはないので、アラームやタイマーは、このバイブレーションを使うことになります。で、このバイブレーションなのですが、振動が細かいです。人によっては弱いと感じるかもしれません。
自分は会社の昼休みのときに昼寝をするのですが、Ionic のアラーム機能を重宝しています。
私の場合、いまのところ、Ionic のバイブの振動に気が付かなったというのはありません。ただ、熟睡しているときとか、腕をそこそこ激しく動かしているときにバイブに気がつかないことがあるかもしれないとは思います。ちなみに、ランニング時に通知機能とかでバイブが震えることがありますが、そのときはちゃんと気が付きます。
(まとめ)活動量計としてはさすがの品質。スマートウォッチとしてこれからに期待
Fitbit Ionic は活動量計というよりはスマートウォッチという括りで売っていますが、やはり老舗の活動量計メーカーであるだけあって、活動量計としての機能はしっかりしています。
一方で、スマートウォッチとしての部分、ストレージ内蔵やNFC、今回は触れていませんが多様なアプリをインストールして使えるといった部分はまだまだこれからに期待といったところです。